韓国初女性大統領朴槿惠はなぜ弾劾されたのか

金平祐 =著者

文春琴 =訳者

 

四六並製/290P/本体1600円/2018.05.16/371-3/C0036

 


文在寅政権誕生の引き金となった朴槿惠大統領の弾劾の裏には、歩み寄る北朝鮮の影があった。

なぜ、ある日突然報道され始めた崔順実のスキャンダルが、韓国政府を巻き込む事件となったのか?本当に朴槿惠は弾劾されるべき大統領だったのか?

韓国・米国2か国の憲法を知る著者が、ロウソクデモの参加者には見えていなかった「偽りの大統領弾劾」の真実に迫る

韓国大型書店の政治・社会分野で、発売1ヶ月でベストセラーになり、話題を呼んだ一冊。

 


<目次>

序文 沈黙してはならないと思い、独立運動をする心境で毎日のように文章を書いた

日本の出版にあたって

 

これは果たして公正なゲームだろうか

「無理強いの弾劾訴追」に痛嘆する!

今が小さな不正事件で弾劾遊戯をするほど太平の世なのか

あまりにも荒唐無稽な弾劾事由

世界の歴史に例のない「任期末の単任制大統領引きずり下ろし」が恥ずかしくないのか

「革命」ではなく「革命遊戯」だ!

国会の弾劾訴追は適法手続きに違反したので違憲だ

大統領に対する「拙速裁判・人民裁判」は許されない!

弾劾裁判中の大統領の職務停止は理に反する。法を改正して国政の空白を防ぐべき!

ロウソクと法治

これが韓国的民主主義なのか

民主ばかり溢れ、法治は虚弱な民主主義の高速発展の終末

本当に国政を壟断した人が崔順実だというのか

盧武鉉大統領の弾劾とどう違うのか

朴大統領が(弾劾訴追状に記された)憲法に違反したものはひとつもない

公益財団への出捐は犯罪になり得ない

大統領に賄賂罪、強要罪、職権濫用罪を適用できる先例も証拠もない

朴大統領弾劾事由は「重大性」の要件も備えていない!

一院制国会の「拙速弾劾」が国を滅ぼす!

 

制度的欠陥が拙速弾劾を煽った

米国大統領の弾劾物語

韓国の国会議員の頭の中には憲法はないようだ

朴大統領は党争政治と不合理な憲法制度の犠牲者である

適法証拠ではないゴミくずを法廷から掃き出すべきだ

それでも憲法裁判官たちの良心を信じる

朴大統領に朝鮮時代風の連座罪の適用

ニクソンは自分の違法で、朴大統領は他人の違法で

韓国の情報・真実・信頼システムが崩壊している!

憲法裁判所がまずやるべきこと

憲法裁判所の拙速裁判を憂慮する

罪刑法定主義と特検

皆ひとつに団結して反弾劾運動、弾弾劾運動に立ち上がる時だ

皆一緒に手をつないで立ち上がる時だ

疎通の実像と虚像

憲法裁判所長の「三月一三日以前弾劾審判決定」発表は、直ちに取り消すべきだ!

どうしてあのような家宅捜索令状が韓国の裁判官の名で発付できるのか

 

後記 年の瀬に思い浮かぶ方々

 

添付資料

資料1 朴槿惠大統領弾劾訴追状全文

資料2 槿惠大統領代理人答弁書全文

資料3 盧武鉉大統領弾劾タイムライン

資料4 朴槿惠大統領弾劾タイムライン

資料5 大韓民国憲法・法律 関連条項一部抜粋

 


金平祐(キム・ビョンウ)

1945年生まれ。第45代大韓弁護士協会会長(2009~2011)。

ソウル大学法学を首席卒業。司法大学院、米ハーバード大学法科大学院修士で学び、韓国・米国(イリノイ)の弁護士資格を取得。軍法務官、判事を歴任。米ハーバード大学法科大学院客員研究員(1979~1980)、現代証券副社長(2000~2001)、西江大学法学教授(2006~2008)、UCLA客員研究員(2012~2017)。