玉城素の北朝鮮研究
~金正日の10年を読み解く~


玉城 素 =著者


四六判上製/384P/本体2500円/2009.4.25/344-7/C0030


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この渾身の論文を読み進めていくと、ハダカの金正日が見えてくる。

日本における北朝鮮研究の第一人者、「事実に即した」
北朝鮮論を くりひろげる玉城素氏の北朝鮮研究の集大成!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<目次> 

Ⅰ 朝鮮式社会主義の破綻

北朝鮮とはどんな国なのか 南北首脳会談の意味――金正日とは何者か  1 映画マニアの「不思議の国」づくり2 軍事マニアの「兵営国家」づくり3 「チュチェ」の権化・金正日4 南北和解は統一への道

Ⅱ 軍主導国家への変身

金正日の党総書記推戴の意味 展望のない九八年元旦「二紙共同社説」共和国創建五〇周年 党スローガンの性格と構造存亡の縁に立つ北朝鮮異常国家の発足――北朝鮮第一〇期最高人民会議と国家最高人事金正日政治の自立化宣言――共同論説の意味「核勝利」で昂進する自閉症・統一熱二〇〇七年「新年共同社説」は何を物語るか革命幻想で「強盛大国」建設に動員一九九九年新年「共同社説」分析

 

Ⅲ 金正日一〇年・経済の変貌

北朝鮮式社会主義経済の遺産  1 「動員経済」がもたらした経済混乱 2 「生産能力拡大方式」のもたらした惨状  3 退廃と混迷をもたらした「物量指標優先方式」  4 「主体思想」が生んだ技術的立ち遅れ  5 「四重経済」の怪 金正日時代の経済  1 朝鮮式経済の根幹「配給制度」――その貧困化  2 「配給制度」の崩壊  3 「配給制度」崩壊が残したもの  4 二〇〇二年「七・一措置」の衝撃

 


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<著者プロフィール>


◆ 玉城 素 プロフィール

1926年東京府生まれ。旧制二高(現東北大学)中退。 主な北朝鮮編著書に『金日成の思想と行動』(コリア評論社)、『朝鮮民主主義人民共和国の神話と現実』(コリア評論社)、『朝鮮半島の政治力学』(論創社)、『北朝鮮Q&A100』(亜紀書房)、『北朝鮮―崩落かサバイバルか』(サイマル出版会)、『北朝鮮 破局への道――チュチェ型社会主義の病理』(読売新聞社)など。 2008年肝ガンのため死去。