上月正博 =著者
256P/本体1700円/2014.1.15/360-7/C0075
安静は自立を脅かす大敵であり、がん、認知症、うつ病、糖尿病、メタボリック・シンドローム、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症、ロコモティブシンドロームなどさまざまな国民病の大きな原因にもなります。(中略)
スポーツが体に良いことは、誰でも知っていると思います。しかし、安静にするのがどれだけ危険なことかを知っている人は、少ないようです。
すなわち、いまや老いも若きも、健康な人も病気の人も、「安静の危機」の状況下に陥っています。大学病院に勤務するリハビリテーション専門医である私は、そのことを痛感し、世に警鐘を鳴らそうと本書の執筆を決意しました。
お年寄りや病弱な人でも、それどころか心臓病や呼吸器病などを患う病人であっても、体を動かすことはとても大切です。本書では、運動不足が現代の重大な伝染病であり、それがどれだけ不幸の種になっているかをお話します。
(「はじめに」より)
<目次>
第1章 運動不足、世界に伝染中
第2章 ここまで来てしまった運動不足社会
第3章 医師も知らない運動不足の恐怖
第4章 寿命が延びる運動、縮む運動
第5章 運動をうまく取り入れる賢い人の健康法
第6章 「運動療法」の驚くべき効果――病気の人こそ運動をしよう!
第7章 病院リハビリの基礎知識
第8章 楽しく長生き――運動がもたらす五つのメリット
附録1 高齢者の入浴法
附録2 簡単、イスだけダイエット
附録3 尿漏れ予防の特効薬、骨盤底筋運動
附録4 正しいウォーキング法
上月正博(こうづき・まさひろ)
1956年、山形市生まれ。山形東高を経て、81年、東北大学医学部卒業。メルボルン大学内科招聘研究員、東北大学医学部附属病院助手(第二内科、理学診療科)、同講師を経て、2000年、東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻内部障害学分野教授、東北大学病院内部障害リハビリテーション(リハ)科長、同リハ部長、08年より障害科学専攻長も兼務。日本腎臓リハ学会理事長、日本リハ医学会副理事長、日本心臓リハ学会理事、日本運動療法学会理事、国立大学病院リハ部門代表者会議会長等を歴任。リハ科専門医、総合内科専門医、腎臓専門医、高血圧専門医。『変わるリハビリ』、『イラストでわかる
患者さんのための心臓リハビリ入門』等、編著書多数。